- けち
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けち※一※ (名・形動)※一※(1)金銭や品物を惜しがって出さないこと。 また, そのようなさまや人。 吝嗇(リンシヨク)。
「~な人」
(2)貧弱で取るに足りないこと。 くだらないこと。 また, そのさま。「~な商売を営む」
(3)こせこせして卑しいこと。 気持ちのせまいこと。 また, そのさま。「~な考え」「文句をつけるような~な男ではない」
※二※(1)不吉なことの前兆, またそのように思われるさま。 縁起の悪いこと。「短冊をお寺でもらふ~な事/柳多留21」
(2)景気のよくない・こと(さま)。「あんまり~な此時節/浄瑠璃・神霊矢口渡」
﹛派生﹜~さ(名)※二※ (接頭)〔近世語〕形容詞に付いて, 卑しめののしる意を添える。「~ふとい二才野郎ぢやな/歌舞伎・幼稚子敵討」
~が付・く物事がうまくいかないことを思わせるような, 縁起の悪いことが起こる。~を付・ける(1)他人に対して, 前途に不安を抱かせるようなことをする。 人のいやがる不吉な言動をする。「めでたい式に~・ける」
(2)欠点をあげてけなす。 難癖をつける。II「人のやることに一々~・ける」
けち【結】(1)賭弓(ノリユミ)で勝負を決めること。 また, その勝負。 ゆみのけち。「右の大殿の弓の~に, 上達部みこたち多く集へ給ひて/源氏(花宴)」
(2)囲碁で, 駄目(ダメ)のこと。 闕(ケチ)。「『手ゆるしてけり』『~さしつ』などいひ/枕草子 161」
→ けつ(結)
Japanese explanatory dictionaries. 2013.